大相撲の新大関・貴景勝(22)=千賀ノ浦部屋部屋が夏場所8日目から再出場することを師匠の千賀ノ浦親方(元小・結隆三杉)が18日、明らかにしました。
8日目の取組が発表され、相手は小結碧山(春日野)が組まれました。過去3戦3勝と好相性ですが、いきなり193キロの巨漢が相手となっています。
新大関の貴景勝は4日目の取組で、小結・御嶽海に勝った一番で右ひざ内側の靱帯(じんたい)を痛めてしまいました。日本相撲協会に「右膝関節内側側副靱帯(じんたい)損傷で、約3週間の加療を要する見込み」との診断書を提出し、5日目から休場しています。
驚異の回復力
新大関の貴景勝が出場を決断したのは17日の夜でした。ケガをした当初は腫れと炎症で右膝を曲げられませんでした。右足を着地する時も痛みが走るほどでしたが、注射を打った16日の夜に腫れが引き始めて好転したそうです。
一夜明けてさらに状態がよくなりました。そして夜に、師匠の千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)に「出ます」と再出場することを伝えたといいます。
「16日に急に腫れと痛みが引いて、本人も本場所で最後まで相撲をとりたいという気持ちを持っているので決めた。本当は大関なので、出たり休んだりはいけないが、少しでも違和感があればまた休ませる」と話しています。大関の再出場は異例のケースとなります。
回復力を上げるために、02年のサッカーW杯直前にイングランド代表のデビッド・ベッカムが骨折し、出場が絶望的だった状態から驚異的な回復を遂げた“ベッカムカプセル”、高気圧酸素カプセルを導入しました。
この高気圧酸素カプセルは、通常の2倍の酸素量を効率よく体中に運ぶことで、筋肉がほぐれてケガが治りやすくなるというものです。
貴景勝は17日から酸素カプセルに入り始め、今後も1日数回の頻度で使用していくといいます。トレーナーらの治療も並行して受けます。
投げにいった時にけが
貴景勝の師匠の千賀ノ浦親方は「本人と電話で話した。やっぱり痛いと言っている。貴景勝は、自分から痛いというタイプの男ではないので相当、痛いのだろう。無理に出場して相撲人生を終わらせるわけにはいかない。本人がいちばん悔しいと思う」と話しました。
15日の取組でけがをした瞬間については、「投げにいった時だと本人が言っていた。押して突き放すのが貴景勝の相撲なので、慣れた相撲ではなかった」と説明。
また、今場所の再出場の可能性について聞かれると「再出場は難しいと思うがまだちょっと本人と話さないとわからない。焦らず治してほしいと思う」と話していました。
早い再出場に驚きの声
再出場は難しいとみられていた新大関・貴景勝でしたが、早い再出場にネットでは驚きの声があがっています。
新大関・貴景勝が中日より再出場。御嶽海戦直後は苦悶の表情こそ浮かべていたが、花道を自力で帰ることはできていた。痛いことは痛いんだろうが、相撲を取れない程ではないんだろう。師匠の千賀ノ浦部屋曰く『膝の曲げ伸ばしも問題なくできる程に回復した』とのこと。ひとまず中日の相撲に注目だ。
— 健太 (@oozumoulove) 2019年5月18日
4日目に右ひざを痛め右ひざの内側のじん帯損傷で3週間の治療が必要と診断され、5日目から休場していた貴景勝が明日の中日から最出場するだって!?
いやいや無理するなって。
それで余計に悪化させたら力士生命も断たれる事になりかねないから、出来れば今場所は休んで欲しかったのだが・・・— ンレータ・ンャニ (@Wan_tar_ren_) 2019年5月18日
怪我が治らないまま強行出場してた照ノ富士や稀勢の里関の顛末を見てるので、貴景勝関の再出場は素直に喜べないなぁ。しっかり休んで完治させてほしいよ。なんか怖い。
— AQUA (@AquaPlanets) 2019年5月18日
貴景勝、ゆっくりでいいと思うんだが、勢いも大事か。
— ウィンター・ナガハン (@nagahandayo) 2019年5月18日
まとめ
再出場が絶望的とみられた危機から一転し、土俵に上がり勝ち越しを目指す新大関・貴景勝。「ケガは大丈夫。ケガは全く問題ない。出るからには自分の相撲を取り切りたい。お客さんに喜んでもらえるように勝たなければならない」と話していました。
あまりに早い再出場に心配になってしまいます。無理をしてなければいいのですが、きちんと完治してからでもいいのではと思ってしまいますが、そうはいかないのでしょうか。
8日目までは治療を優先するそうで部屋の稽古場には下りず、ぶっつけ本番で挑むそう。再出場して悪化しないよう十分気をつけてもらいたいです。
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