2018年に創立130周年を迎えた追手門学院(大阪府茨木市)で、職員への『退職強要研修』が話題になっています。
「週刊文春」では、私学の採用・人事コンサルティングを手がける『ブレインアカデミー』の講師が、職員たちを激しく叱責する様子が記録されています。
今回は、追手門学院の退職強要研修について調べてみました。
追手門学院の退職強要研修がヤバい!
追手門学院の職員への『退職強要研修』を週刊文春は報じています。
【動画】「あなたはいらない」名門・追手門学院 職員への「退職強要研修」音声《予告編》 | 動画 #追手門学院 #スクープ速報 #週刊文春 https://t.co/xq9Jw1gybT
— 週刊文春 (@shukan_bunshun) September 11, 2019
講師は「事前の(追手門学院)執行部との打ち合わせの中で再三再四確認しておりますけれども、原則として今回の18名全員が、今年度末、来年の3月末の段階で残念ながら学院を退いていただきたい。例外なくです。18人全員がね」と述べ、
「あなたのような腐ったミカンを追手門学院の中に置いておくわけにはいかない」
「学院のパワーを持った正式な意思決定なんだから(退職は)覆せない」
「あなたはいらない」
「老兵は去るのみ」
などと責め立てた。学院関係者の1人が「辞めさせ研修」と表現するこの研修について、参加者の1人が証言する。
「あの研修は人の心を失わせる。受講者の多くが研修後に心療内科を受診している。今も突然、研修がフラッシュバックすることもあります」
結果、7名の職員が、退職・転籍などの選択を余儀なくされたという。
出典元:文春オンライン
この研修の講師を務めたブレインアカデミーのA氏は、
「事前の執行部との打ち合わせの中で再三再四確認しておりますけれども、原則として今回の十八名全員が、今年度末、来年の三月末の段階で残念ながら学院を退いていただきたい。例外なくです。十八人全員がね」
と述べ、
「あなたは三十前で、すでに求められる人材になってないよ。追手門の改革成長の中では今の段階の○○さんはノーサンキューと言われたんです。三十前で自分の今後の職業人生にダメ出しされたんだよ、あんた」
「学院のパワーを持った正式な意思決定なんだから(退職は)覆せない」
「あなたはいらない」
「老兵は去るのみ」
といった言葉を発しています。
「辞めさせ研修」ともいわれているようで、7名の職員が、退職・転籍などしたといいます。
篠原信一さんもパワハラ疑惑がありました。マネージャーが5人も辞めてしまっています。
パワハラは言っている側と、受け取り側でかなり違うので気をつけなければいけません。

職員の入れ替わりが激しかった
ここ数年、学生の間でも話題になるほど教職員の入れ替わりが激しかったと言います。
やはりその陰には、『退職強要研修』が行われていて、辞めるよう仕向けられていたのでしょう。
しかし、辞めさせるにしても、学院が退職を強要しては問題になります。
そのため、外部のブレインアカデミーに依頼し、辞めさせ研修を行っていました。
研修の参加者が重い口を開く。
「A氏は『これは学院の意向だ』と繰り返していました。研修は一日八時間で五日間。皆の前で人格を否定され続け、本当に辛かった。風邪のためマスクをしたまま発言した人が十五分以上叱責されたあげく、『年齢相応の存在感がまったくない』とまで言われた。あの研修は人の心を失わせる。受講者の多くが研修後に心療内科を受診している。今も突然、研修がフラッシュバックすることもあります」
と研修で精神的苦痛を受け、心療内科を受診するほどになってしまっています。
精神的に追い詰め、退職を強要させるという酷いことが、教育の場で行われていました。

激しい研修内容を主導する学院首脳部
2019年6月23日に、朝日新聞にこの研修が報じられました。
すると、追手門学院は、川原俊明理事長名でHPに声明を掲出し、
管理監督責任があった理事を厳重注意、理事が報酬月額の10%を6カ月、自主返上するとしました。
その声明は「研修を委託した本学院」としての責任を感じる、とのスタンスに留まっていました。
しかし、文春の取材で、「委託元の責任」に留まらない、激しい研修内容を主導する学院首脳部の姿勢がみられたそうです。
研修の実施は、2016年6月、常任理事会で決定しました。
学院内の稟議書に記されているその目的は『自律的キャリア形成の支援』
この自律的キャリア形成の支援とは一体何なのか。
A氏は『この研修の成果は、退職を受け入れるか、専任職員から、子会社への転籍や特定事務職員への職種変更(一旦年度末で退職)をすること』と繰り返していました。
研修を受けた職員は、退職するか、職種変更をするしかなかったと言います。
私が以前働いていた職場でも、会社側から辞めるようには言えないからと、その人が辞めるように仕向けていくということが行われていました。働いてお給料をもらっているので甘い世界ではないのですが、やり方がネチネチしてとても嫌な気分でした。

学院がブレインアカデミーに発破をかけていた?
週刊文春には、追手門学院の理事がブレインアカデミーに発破をかけているようなメールのやりとりが報道されています。
学院は中高管理職員十名を対象に、同じくA氏を講師に招いて「当事者意識確立研修」を行っていた。やはり受講者を追い詰める内容だったが、研修を参観した学院理事は、ブ社の今井社長にこんなメールを送った。
〈最も特徴的だとされています、(ブ社の)「圧迫的な手法」も、「子供騙し」程度でした〉
〈「目的」達成度が不十分であるのなら、今回の費用を返却してもらうか、次回の研修は無料としてほしいと、私の感覚では、そのように言わざるを得ません〉そして、このメールを受けた今井社長は、
〈頂戴した感想を踏まえ、弊社なりに検証を行い、あらためてご報告をさせていただきたいと存じます。(中略)既にご請求させていただいた請求書は、一旦破棄頂きますようお願い申し上げます〉
と返信。
「理事のメールにある『目的』とは、明らかに退職を示しています。『圧迫的な手法』を強めるよう示唆したのは、次回の研修で『より成果を出して欲しい』という思いがあったのでしょう」
学院側は明らかに、職員を辞めさせるように、成果を出して欲しいとメールをしていました。
本当にやり方がヒドイと思いました。
研修も個人を名指しで、辞めたくなるように酷い言葉を浴びせ、人格を否定しています。
なぜ学院はこのようなことを行わなければならなかったのでしょう。
ブレインアカデミー
『退職強要研修』はブレインアカデミーという会社が行っていました。
ブレインアカデミーは、私学の採用コンサルティング450校以上、私学の人事コンサルティング50校以上などを請け負っている企業です。
東京に本社があり、関西支社、九州支社があります。
ブレインアカデミーではこうしたパワハラまがいの事をこれまで行ってきたのでしょうか。
こうした人格を否定するような発言では、人は育たないと思うのですが。
吉本の岡本社長のパワハラ発言も記憶に新しいです。岡本社長の真意が全く伝わっていませんでした。

成功報酬が支払われていた
追手門学院は、退職強要研修の後、ブレインアカデミーに対して、職員一人あたり108万円、計700万円余りを支払っていたことが明らかになりました。
職員を退職などさせたことへの成功報酬が支払われていました。
誰が指示をしたのか、名前や顔画像などは分かっていません。
追手門学院は、研修について「厳粛に受け止め、二度とこのような事態が起こらぬよう努める」と回答しています。
まとめ追手門学院
追手門学院の『退職強要研修』について調べてみました。
「辞めさせ研修」では、パワハラ発言や、人格を否定するような言葉を浴びせ、精神的に追い詰める研修が行われていました。
職員が辞めると、ブレインアカデミーには成功報酬が支払われていたようです。
教える立場の人が、職員に激しく叱責し、辞めるように仕向けていたとは酷いです。
パワハラで人は育たちません。教える立場の人としてしっかり考えを改めてほしいです。
コメント